山九株式会社を辞めたい！やばいといわれる理由や簡単な辞め方

山九株式会社は創業100年を超える歴史を持ち、物流とプラント・エンジニアリングの独自のビジネスモデルで圧倒的な安定性を誇る大企業です。しかし「やばい」「辞めたい」といった声が社員から挙がっているのも事実です。

これは安定した経営基盤の裏側で一部の社員が給与水準や労働環境、古い企業体質に不満を抱えていることを示しています。この記事では山九を辞めたい・やばいと感じる理由や辞めるべきかどうかの判断基準、円滑に退職するための方法を詳しく解説していきます。

山九を辞めたい・やばいと感じる理由

残業手当がないと生活が苦しいから

山九の社員からは、「基本給が安すぎる」「残業代がないと生活が苦しい」という切実な声が見られます。同社の給与体系は残業ありきで月収を賄う側面があるため、残業が少ない部署では生活水準の維持が難しくなる場合があります。

既婚者向けの住宅手当や家族手当といった手厚い福利厚生の恩恵を十分に受けられない独身者にとっては、手取り額が低く抑えられ生活が厳しいと感じる傾向にあります。一部では、残業なしの場合に手取りが最低限になるという声もあり、基本給の低さが社員のモチベーション低下に繋がっています。

過去の経営難による負債が、給与が上がりにくい原因になっているという指摘もありますが、業界の平均年収は上回っています。

総合職と一般職で待遇差があるから

山九には、全国転勤を伴う「G社員」（総合職）と地域限定の「R社員」（一般職）という区分があり、昇格スピードや待遇面で明確な差が存在します。特に家庭の事情などで転勤ができないためにR社員として働くことを選んだ優秀な人材も、昇格が遅くなるという不満を抱えています。

昇進・昇格のペースがG社員に比べて緩やかであるため、長期的に見ると給与の伸び悩みに直面しやすくなります。また、事務業務社員（女性が多い）は、総合職と変わらない難易度の高い仕事内容を求められながら、給与が低く昇進も遅い待遇の不公平さに直面し、退職を検討する理由となっています。

能力よりも職種や年齢が重視される年功序列の風土が、実力に見合った評価を望む社員の不満を増幅させている側面があるのです。

長時間労働や休日出勤が多いから

山九の社員からは、「残業が多い」「ワークライフバランスが取りにくい」という声が多く、現場や繁忙期では長時間労働が常態化している実態があります。部署にもよりますが、月45時間の残業が当たり前という口コミもあり、社員の心身の疲労が懸念されています。

仕事の量が多いことに加え、部署によっては残業代をつけられない風潮があったり、社員間で仕事量の不公平度が高いという指摘もあります。施工管理などの現場業務では、工事計画に遅れが生じた場合、休日出勤や休日返上での対応を余儀なくされることも。

このような厳しい労働環境が社員の健康を害し、ワークライフバランスを崩す大きな要因となっており、退職の決定的な理由となるケースは少なくありません。

体育会系の気質が合わないから

山九は、物流業界の中でも体育会系の気質が強い会社として広く知られています。これは、創業100年を超える歴史の中で根付いた古い企業文化が影響していると考えられます。

現場では、「ガッツと根性で乗り切る」といった昭和的な考え方が残っており、若いうちは上司を元気に迎えるために誰よりも早く出社しなければならない慣習が存在するようです。

このような上下関係が厳しい環境では、運動部出身で体育会系のノリに慣れている人であれば馴染めるかもしれませんが、そうでない人にとっては大きなストレスとなり得ます。

古い体質から抜け出そうとする動き（DX推進など）は見られますが、依然として考え方が古いと感じる社員は多く、これが社風の不満、ひいては退職理由につながっています。

パワハラや人間関係に不満があるから

山九では、パワハラに関する訴えが多いという評判が広まっており、これは体育会系の厳しい上下関係と密接に関連しています。上司が部下を指導する際に、たとえ愛のムチのつもりであっても、部下側がパワハラと受け取ってしまう状況が多く発生しているのです。

一部の口コミでは、現場でのいじめやパワハラが横行し、社員同士の喧嘩や暴行事件があり、管理職がこれを隠蔽したという衝撃的な報告が存在します。また、現場では独裁者ばっかりで、自分のことしか考えていない人が多数おり、仕事よりも自分の評価ばかり優先される環境だと感じる人もいます。

このような環境では心身ともに疲弊し、職場の雰囲気に馴染めずストレスを感じた結果、退職を決意する人は少なくありません。過去には、上司の体裁のために労災申請を拒否されたという理不尽な経験を退職理由に挙げている元社員もいます。

山九は辞めるべき？

辞めたほうが良い人

賃金や労働の対価が合わない人

山九の給与は、業界平均よりも高い水準にありますが、基本給が低く残業代ありきの生活になっているという不満が多くあります。特に若手社員や昇給が緩やかな一般職社員にとって、労働の対価として見合わないと感じることでしょう。

あなたが自分の頑張りや仕事の難易度に対して賃金が見合わないと感じているなら、それは転職を考えるべきサインです。実際に山九と同等かそれ以上の労働環境でありながら、給与ベースが高い競合他社は存在します。

給与面で好条件な会社へ転職すれば、高いモチベーションで業務に集中でき、経済的な安定も実現できるはずです。

会社に全く未練がない人

職場の人間関係やパワハラ、理不尽な扱いの経験から、山九という企業自体に不信感や憤りを抱き、全く未練がなくなった方もいます。例えば、過去には上司の自己保身のために労災申請を拒否されたという理不尽な事例です。

あなたが山九のメリットよりもデメリットや不信感が完全に上回っていると感じるなら、心身の健康を優先して退職を決断すべきです。

未練なく退職することで、抱えていたストレスから解放され、清々しい気持ちで新たな職場での職務に励めるでしょう。気持ちが完全に退職へと傾いているのであれば、早めの決断が最善の道です。

心身の限界を感じている人

長時間労働や休日出勤が続く環境下、あるいは粉塵が多いなど劣悪な現場環境の中で心身の不調を感じている方は、すぐに退職を検討してください。疲弊により業務に集中できず、災害などに繋がる危険性を抱えている場合は、即座に早めの退職を考えるべきです。

山九の現場は危険な箇所が多く、安全管理が不十分であるという指摘や過去には死亡事故も発生したという報告もあります。健康や命は仕事よりも遥かに重要です。傷ついた精神はすぐに回復しないため、大事にしてくれる新しい会社を探すために、早急に環境を変えることが必要です。

辞めないほうが良い人

資格取得支援制度を利用したい人

山九は、社員の資格取得や自己啓発に力を入れており、技術の山九として人材教育にも熱心に取り組んでいます。業務に必要な資格は会社負担で取得できる環境が整っており、技術力の向上に向けたサポート体制が充実しています。

もしあなたが、まだ何も資格やスキルを取得せずに退職を考えているのなら、山九の利点を活かしきれていないため、退職はもったいない選択かもしれません。

ここで溶接、玉掛け、クレーンなどの市場価値の高い一生ものの技術を習得しておけば、今後の転職活動の幅が格段に広がり、より好条件の企業への転職も可能になるでしょう。

安定性や福利厚生に魅力を感じる人

山九は、東証プライム上場企業として圧倒的な安定性を誇り、景気に左右されにくいプラント事業を収益の柱としている点が強みです。また、福利厚生が非常に手厚いことも大きな魅力です。

具体的には、独身寮（月額6,000円）や自宅取得支援金（5年間で240万円）、リフレッシュ休暇といった制度が整備されており、社員とその家族の生活を強力にサポートしています。

社会的信用も高く労働組合の力も強いため、リストラの心配がほとんどない安定した環境で働きたい方にとっては、この安心感は何物にも代えがたいでしょう。給与水準が平均的でも、これらの手厚いサポートで生活基盤が安定していると感じるなら、辞めない選択も合理的です。

山九を辞めたいけど言い出せない場合

山九で「上司に退職の意思を伝えるのが怖い」「引き止められて話が進まない」「パワハラ上司と顔を合わせたくない」など、退職を言い出せない状況にある方は退職代行サービスの利用をおすすめします。

退職代行は労働者本人に代わって会社へ退職の意思を伝え、すべての手続きを代行してくれるサービスです。心身の健康を損ないかけている場合、代行サービスを利用することで最短即日退職が可能となり、不要なストレスからすぐに解放されます。

未払い賃金や有給休暇の消化交渉を確実に行いたいなら、労働組合または弁護士が監修している業者を選びましょう。費用は約2万円～3万円で、この出費は次のキャリアに集中できる時間を買うための、価値ある投資と言えます。

山九を辞めたいときの辞め方

退職の意思を明確に伝える

山九の退職を決意したら、まずは直属の上司に対してその意思を明確に伝えましょう。山九のような大企業では、部下の退職が上司の査定に影響する風潮があるため、必ず引き止めに遭うと覚悟しておく必要があります。

退職の意思を伝えた際、上司が納得しない場合や別部署への異動などを勧められた場合でも気持ちが完全に退職へと傾いているのであれば、その理由を包み隠さずはっきりと伝えましょう。

円滑な退職に向けて、就業規則で定められた退職の申し出期限（通常は退職希望日の2週間以上前）を確認し、計画的に進めることが大切です。

転職活動を並行して進める

退職後に後悔しないためにも、山九で働きながら次の転職先を見つける活動を並行して進めることが重要です。山九で取得した専門的なスキルや資格（天井クレーン、玉掛けなど）は、同業他社や関連会社で高収入を得るための大きな武器になります。

転職活動を効率的に、かつ成功率を上げるために、転職エージェントを積極的に活用しましょう。エージェントは、山九での経験やスキルを活かせる求人を紹介してくれるだけでなく、給与交渉や面接対策といった専門的なサポートも提供してくれます。

貸与品返却などの手続きを確認する

退職日が決まったら、会社から貸与されている物品（作業服、靴、その他備品）の返却手続きを確認しましょう。独身寮や社宅を利用していた場合は、退去のスケジュールも同時に調整し、会社規定に従って手続きを進める必要があります。

もし退職代行サービスを利用した場合でも、貸与品の返却は郵送などで対応することが一般的です。手続きに関する不明点は会社に事前に問い合わせておき、円滑な退職に向けて漏れがないように準備を進めることが大切です。

退職後の手続きを確認する

退職後の生活をスムーズに始めるために、健康保険、年金、雇用保険など、各種の手続きを事前に確認しておきましょう。会社からは、離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書といった重要な書類が郵送されるため、届き次第内容を確認してください。

健康保険については、山九健康保険組合の任意継続（退職前に2ヶ月以上加入期間が必要で、資格喪失日から20日以内に申請が必要）、国民健康保険への加入、または家族の扶養に入るかなど、自身の状況に合わせた選択を行い、期限内に手続きを行いましょう。

これらの手続きを怠ると、失業保険の受給開始や次の職場の健康保険加入に支障をきたす可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

山九株式会社は、創業100年を超える歴史の中で培われた独自のビジネスモデルと非常に安定した財務基盤を持つ信頼性の高い大企業です。充実した福利厚生（独身寮、自宅取得支援金など）や資格取得支援制度は、多くの社員にとって大きな魅力となっています。

しかしその一方で「残業代ありきの基本給の低さ」「総合職と一般職の待遇差」「長時間労働」「体育会系の古い社風」といった、現場での厳しい現実があるのも事実です。

これらの理由から心身の限界を感じている、または労働の対価が合わないと強く感じているのであれば、新しい環境へ移ることは労働者の正当な選択です。

「上司に直接辞めると言えない」「引き止めが心配で心身が疲弊している」という状況であれば、労働組合や弁護士が監修する退職代行サービスに相談することを強くおすすめします。